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アシュワガンダ600mgは女性アスリートの回復力と睡眠の質を高めるか:4週間RCTが示したこと

European Journal of Sport Science2025年2月15日Vol. 25 (3)

ポイント

練習翌日の疲れが抜けない、夜ぐっすり眠れない——そんな悩みを持つ女性アスリートやハードにトレーニングする人に注目したいのが、ストレス対策ハーブ「アシュワガンダ」の新しい研究です。スペイン・バルセロナのプロ女子サッカー選手30人を対象に、600mg/日のアシュワガンダ根抽出物とプラセボを4週間比較するランダム化比較試験(RCT)が行われました。主観的な回復実感(TQR)、睡眠を含む心身コンディション(Hooper Index)、疲労感(RPE)、握力やジャンプ力などの筋力を測定した結果、アシュワガンダ群はプラセボ群より4週間後の回復実感が有意に高く(p=0.039)、睡眠の質は摂取2週間という早い段階で改善が見られました(p=0.038)。握力や投球パワーの向上も観察されましたが、これは食事中の炭水化物摂取量の影響が大きいと分析されており、アシュワガンダ単独の効果とは言い切れません。プロテインやクレアチンのような「筋力アップの主役」というより、睡眠とリカバリーの土台を整えるサポート役として位置づけるのが妥当そうです。実際、2026年に発表された追跡研究でも、女性アスリートは回復感の改善とコルチゾール安定という似た傾向が報告されています。

あなたの生活にどう関係する?

試すなら本研究と同じ1日600mgの標準化根抽出物(KSM-66など)を目安に、まず2〜4週間続けてみるのが現実的です。睡眠の質への効果はプラセボとの差が2週間ほどで見え始めた一方、回復実感の差がはっきり出たのは4週間後なので、焦らず継続しましょう。特にハードな練習期で寝つきや疲労回復に悩む女性アスリート、月経周期によるコンディション変動を感じる人に向いています。筋力そのものの向上を主目的にするなら、本研究では炭水化物摂取の影響が大きく、プロテインや糖質補給の見直しの方が優先度は高いでしょう。妊娠・授乳中、甲状腺疾患がある人、他のサプリや薬を服用中の人は開始前に医師へ相談してください。

注意点

本研究はプロサッカー選手30人という少人数・単一競技・単一施設での結果で、一般のジム利用者や男性アスリートにそのまま当てはまるとは限りません(別の団体競技を対象にした追跡研究では男女で効果の出方が異なりました)。また二重盲検化の記載がなく脱落者数も報告されておらず、Jadadスコアは5点満点中0点と研究デザインの質評価は低めです。市販サプリは抽出方法や有効成分(ウィザノライド)含有量が製品ごとに異なり、本研究の原料と同一とは限りません。「ストレス軽減」「テストステロン増加」等の広告表現は本研究の範囲外の主張である点に注意し、持病や服薬中の方は事前に専門家へ相談しましょう。

専門用語の解説

アシュワガンダ (Withania somnifera)インド伝統医学アーユルヴェーダで使われるナス科の植物。抗ストレス・抗炎症作用が注目され、近年はスポーツ栄養サプリとしても人気の成分。
RCT(ランダム化比較試験)参加者をくじ引きのようにランダムに介入群と対照群に分けて効果を比較する、エビデンスの信頼性が高い研究デザイン。
TQR(Total Quality Recovery)アスリートが自分の回復度合いを主観的に採点する尺度。数値が高いほど「しっかり回復できている」と感じていることを示す。
Hooper Index(フーパー指数)睡眠の質、疲労感、筋肉痛、ストレスなどをまとめて自己評価するウェルネス質問票。数値が低いほどコンディションが良いとされる。
RPE(自覚的運動強度)「どれくらいきつかったか」を本人の感覚で数値化する指標。同じ練習でも回復状態によって感じ方が変わる。
ANCOVA(共分散分析)年齢や食事内容など結果に影響しうる要因(共変量)の影響を差し引いた上で、グループ間の差を統計的に比較する手法。
Jadadスコアランダム化・盲検化・脱落者report の3項目で臨床試験の質を5点満点で評価する簡易指標。点数が低いほど結果の解釈に注意が必要。
ウィザノライド(withanolides)アシュワガンダに含まれる主要な活性成分群。製品ごとの含有量・標準化の違いが効果のばらつきに影響しうる。
研究データ

試験デザイン

総合評価

JADAD Quality Assessment
0
/ 5

評価詳細

ランダム化

0 / 2
研究がランダム化されていると記載されているか?
はい+1
根拠: 抄録には、参加者がアシュワガンダ群とプラセボ群に「無作為に割り付けられた」ことが明記されており、これは本研究が無作為化試験であることを示す基準を満たしています。
ランダム化の方法が適切に記載されているか?
いいえ-1
根拠: 抄録には参加者が「無作為に割り付けられた」とのみ記載されており、実際の無作為化の方法(例:コンピュータによる乱数列生成、乱数表、コイントスなど)については記述されていません。無作為化の順序がどのように生成されたかの記述がないため、その方法が適切であったかどうかを判断することができません。したがって、Jadadスケールの採点基準に従い、この項目は「no」と回答すべきです。

盲検化

-1 / 2
研究が二重盲検であると記載されているか?
いいえ0
根拠: 提供された抄録には、無作為化・プラセボ対照試験(ASH群 対 PLA群)であることが記述されていますが、「二重盲検(double-blind)」やそれに相当する盲検化を示す語句(「単盲検」「盲検化された」「参加者は割り付けを知らされていなかった」など)は使用されていません。本文中のどこにも盲検化の方法論についての言及がないため、この基準が満たされていることを確認することはできません。
盲検化の方法が適切に記載されているか?
いいえ-1
根拠: 提供された論文本文(抄録、参考文献、謝辞、データ利用可能性に関する記述)には、盲検化の方法についての記載がありません。本研究には「ASH」群と「PLA」(プラセボ)群が含まれていますが、盲検化がどのように達成されたか(例:アシュワガンダ抽出物とプラセボの外観・味・包装が同一であることなど)についての記述はなく、参加者・研究者・評価者が盲検化されていたことを明示する記述もありません。入手可能な本文中に盲検化の方法が記載されていないため、この項目が適切であったことを確認することはできません。

脱落者・除外者

0 / 1
脱落者数と脱落理由が記載されているか?
いいえ0
根拠: 提供された本文(抄録、参考文献、謝辞、データ利用可能性に関する記述)には、ASH群・PLA群のいずれについても、脱落・中止した参加者数についての言及や、その理由についての記載がありません。記載されているのは無作為割り付け時の初期人数(ASH群:n=15、PLA群:n=15)のみであり、完遂率や脱落についての記述はありません。方法・結果の全文(例:CONSORTフロー図)を参照できないため、提供された内容の中には、脱落・中止について記述した該当箇所を見つけることができませんでした。

対象集団

サンプルサイズ30
年齢範囲-
疾患・状態プロ女子サッカー選手

介入

アシュワガンダ根抽出物

治療群
Dose600 mg/日
Frequency1日1回
Duration28日間
Route経口

プラセボ

対照群
Frequency1日1回
Duration28日間
Route経口

アウトカム

OutcomeTypeEffectp-value
総合的回復の質(Total Quality Recovery: TQR)主要-p=0.026有意
自覚的睡眠の質(Hooper Index睡眠下位尺度)主要-p=0.038有意
Hooper Index(総合スコア)副次--
自覚的運動強度(Rate of Perceived Exertion: RPE)副次--
握力副次-p=0.005有意
メディシンボール投げ(Medicine Ball Throw: MBT)副次-<0.001有意
反動動作を伴う垂直跳び(Countermovement Jump: CMJ)副次--
最大パワー副次--
体重副次-<0.001有意

結論

28日間にわたる600mgのアシュワガンダ根抽出物の摂取は、女子サッカー選手における総合的回復度(Total Quality Recovery: TQR)を改善し、主観的な睡眠の質を高める可能性がある。

限界

  • 研究対象がプロの女子サッカー選手に限定されているため、他の競技者集団への一般化可能性が制限される可能性がある
  • この集団におけるアシュワガンダの最適な用量は確立されていない
  • 女性アスリートに対するアシュワガンダの影響に関する研究は全体的にまだ限られている
このコンテンツはAI(LLM)によって生成されています。正確性には十分注意を払っておりますが、重要な情報については原著論文をご確認ください。
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