RCTJadad 5/5RandomizedDouble-BlindPlacebo-Controlled

アシュワガンダ新配合「Zenroot」、1日125mgでストレス実感7割減——12週間RCTが示した不安・気分・睡眠への効果

Advances in Therapy2025年8月28日Vol. 42 (10)

ポイント

「疲れが抜けない」「気分が沈みがち」「よく眠れない」——そんな悩みを持つ人は多いはず。今回紹介するのは、アダプトゲンとして知られるアシュワガンダの新配合原料「Zenroot(ゼンルート)」を84日間(12週間)摂取した効果を検証したインドのランダム化比較試験(RCT)だ。

軽度〜中等度のストレスを抱える18〜55歳の男女90人を、Zenroot群(1日125mg)とプラセボ群に無作為に分け、二重盲検で比較した。Zenrootは総ウィザノライド1.5%に標準化された低用量製剤で、既存の高用量製剤(500〜600mg)より吸収性が高いことが別のバイオアベイラビリティ試験で示されている点も特徴だ。

結果ははっきりしていた。ストレス自己評価スコア(PSS)は12週間でZenroot群が平均7.4ポイント低下したのに対し、プラセボ群はむしろ0.8ポイント上昇。臨床的に意味のある改善(MCID)を達成した人の割合は、Zenroot群100%に対しプラセボ群はわずか13.3%だった。不安(BAI)、気分(POMS)、睡眠の質(PSQI)も同様にZenroot群で有意に改善し、皮膚電気反応や心拍変動といった「気のせいではない」客観的ストレス指標も摂取14日目という早い段階で変化が見られた。一方、血中コルチゾールや唾液アミラーゼには有意差がなく、副作用もプラセボ群と同程度で軽微だった。

あなたの生活にどう関係する?

Zenrootの特徴は、一般的なアシュワガンダサプリ(300〜600mg)よりかなり少ない125mgで効果が出た点にある。摂取は朝食後1日1回、84日間の継続摂取で明確な効果が確認された。皮膚電気反応や心拍変動の変化は14日目から現れ始めるが、主観的なストレス・不安・睡眠の改善をしっかり実感するには4〜12週間の継続を見込みたい。対象は軽度〜中等度・発症3か月未満の非慢性ストレス者で、慢性的な強いストレスへの効果は別問題だ。製品を選ぶ際は総ウィザノライド量と標準化方法(USP法など)の明記を確認するとよいが、Zenrootそのものはまだ市販サプリへの配合が広がっていない新しい原料であり、入手可能性は限定的な点に留意したい。

注意点

最も重要な注意点として、日本国内ではアシュワガンダ(全草)は「もっぱら医薬品として使用される成分」に分類されており、食品として製造・販売すると薬機法に抵触するおそれがある。2025年10月には東京都が該当成分を含む健康食品の回収を指導した事例もあり、個人輸入品の購入・使用にも注意が必要だ。また本研究はインド人90人・軽度〜中等度の非慢性ストレス者に限定した小規模試験で、慢性的な強いストレスやうつ・不安障害と診断された人への効果は未検証。コルチゾールなど客観的ホルモン指標では有意差が出なかった点も割り引いて考えたい。抗うつ薬・抗不安薬・睡眠薬の服用中や妊娠・授乳中の人は、使用前に必ず医師に相談すること。

専門用語の解説

アダプトゲンストレスへの身体の適応力を高めるとされる植物由来成分の総称。アシュワガンダはその代表格。
ウィザノライドアシュワガンダに含まれるステロイド性ラクトン化合物群。抗ストレス・抗不安作用の主成分とされ、含有率が製品の指標になる。
PSS(知覚ストレス尺度)過去1か月の主観的なストレスの強さを0〜40点で自己評価する10項目の質問票。点数が低いほどストレスが少ない。
MCID(最小重要臨床差)統計的な有意差だけでなく、本人が実生活で「変化を感じられる」最小限の改善幅のこと。統計的有意性と臨床的な実感のズレを埋める指標。
二重盲検プラセボ対照試験被験者・研究者双方が誰が本物/偽薬(プラセボ)を摂取しているか分からない状態で行う試験デザイン。思い込みによる効果を排除できる。
皮膚電気反応(SCR)発汗量の変化に伴う皮膚の電気伝導度を測る指標。自律神経(交感神経)の緊張度を客観的に反映し、ストレス測定によく使われる。
心拍変動(HRV)心拍と心拍の間隔のわずかなばらつき。値が高いほど自律神経のバランスが良く、リラックスしている状態とされる。
バイオアベイラビリティ(生物学的利用能)摂取した成分がどれだけ体内に吸収され血中に届くかを示す割合。同じ含有量でも製剤によって吸収効率は異なる。
コルチゾール副腎から分泌されるストレスホルモン。慢性的なストレスで上昇しやすく、健康な人では正常範囲内で変動が乏しいこともある。
研究データ

試験デザイン

Duration12 weeks
Registrationインド臨床試験登録機関(CTRI): CTRI/2024/03/063786

総合評価

JADAD Quality Assessment
5
/ 5

評価詳細

ランダム化

2 / 2
研究がランダム化されていると記載されているか?
はい+1
根拠: 本論文は要旨、方法(試験デザイン)、結果の各セクションで繰り返し明示的に本試験を「ランダム化」と記述しており、ランダム化スケジュールの作成方法についての詳細も含まれていることから、ランダム化について言及されていることが確認できる。
ランダム化の方法が適切に記載されているか?
はい+1
根拠: 本論文はランダム化の方法を明確に記載している:試験に関与しない独立した専門家が、SAS統計ソフトウェア(バージョン9.4)を用いて治療群間のバランスを確保するランダム化スケジュールを作成した。コンピュータによるランダム化生成はJadadスケールにおいて適切な方法として認められており、また試験担当者ではなく独立した専門家が実施したことは、割り付けの完全性をさらに裏付けている。これは交互割り付け、生年月日、病院番号などの不適切な方法には該当しない。

盲検化

2 / 2
研究が二重盲検であると記載されているか?
はい+1
根拠: 本論文は要旨および方法(試験デザインおよび手順)の両セクションにおいて、試験デザインを繰り返し明示的に「二重盲検」と記述しており、Jadadスケールの設問3の基準を満たしている。
盲検化の方法が適切に記載されているか?
はい+1
根拠: 本論文は盲検化の方法を明確に記載している:実薬(ZEN)とプラセボの製品はいずれも同じ充填重量(約280mg)、同一の緋色のカプセルとして製剤化されており、「盲検性を維持するため」と明記されている。これは、実薬と色・重量が一致した外観の同一なプラセボカプセルを用いた適切な二重盲検化手法であり、「はい」の基準を満たしている。

脱落者・除外者

1 / 1
脱落者数と脱落理由が記載されているか?
はい+1
根拠: 本論文はスクリーニングから試験完了までの被験者の流れを明確に記載している:95名がスクリーニングされ、4名がスクリーニング不適格、1名がランダム化前に追跡不能となり、ランダム化された90名の被験者(ZEN群45名、プラセボ群45名)全員がランダム化後の脱落・中止なく試験を完了した。さらに、有害事象により治療を中止した被験者がいなかったことも明記されている。これは「脱落」を示すことが明示されたCONSORTフローダイアグラム(図1)にも図示されている。各治療群における脱落数(ゼロ)が明確に記載されていることから、これは脱落に関するJadad基準を満たしている。

対象集団

サンプルサイズ90
年齢範囲18-55 years
疾患・状態非慢性の軽度から中等度の自覚的ストレス
Inclusion Criteria
  • 18歳から55歳(両端を含む)のストレスを有する男性または女性成人
  • BMI 18.5~29.9 kg/m2(両端を含む)
  • 軽度から中等度のストレス:PSS(知覚ストレス尺度)スコアが7以上26以下で、罹病期間が3か月未満
  • 規則的な食事パターンと活動レベルを維持する意思があること
  • 試験期間中、ストレス・不安・気分に関する薬剤やサプリメントの使用を控える意思があること
  • 検査日前24時間は飲酒を控える意思があること
  • 検査日前12時間はカフェイン摂取を控える意思があること
  • 検査日前12時間は激しい身体活動を控える意思があること
  • 試験期間中、体重を安定させることに同意すること
  • 書面によるインフォームドコンセントを提供し、試験を完了する意思があること

介入

Zenroot(ZEN)

治療群
Doseアシュワガンダ末125 mg(総ウィザノライド1.5%、総ウィザノライド量約1.88 mg)を約280 mgのカプセルに含有
Frequency1日1回
Duration84日間
Route経口

プラセボ

対照群
Dose微結晶セルロース約280 mgを含有するカプセル
Frequency1日1回
Duration84日間
Route経口

アウトカム

OutcomeTypeEffectp-value
知覚ストレス尺度(PSS)スコア主要-p < 0.05有意
Mindfield eSense皮膚電気反応(皮膚コンダクタンス反応率)副次-p < 0.05有意
心拍変動 - RMSSD副次-p < 0.05有意
心拍変動 - SDNN副次-p < 0.05有意
ベック不安尺度(BAI)スコア副次-p < 0.05有意
気分プロフィール検査(POMS) - 総気分障害得点副次-p < 0.05有意
ピッツバーグ睡眠質問票(PSQI) - 総合スコア副次-p < 0.05有意
血清コルチゾール値副次--
唾液アミラーゼ(sAA)副次--有意

安全性

Serious AEs0
脱落率0.0%
ZEN群の33.3%、プラセボ群の20%が少なくとも1件の有害事象(AE)を経験した。すべてのAEは軽度であったが、2件は中等度であった(プラセボ群での中等度の発熱1件、ZEN群での中等度の咳・風邪症状1件)。すべてのAEは試験製品との関連性はなく、いずれも中止には至らず、すべて回復した。試験終了時点で血液学的検査、腎機能、肝機能に臨床的に有意な異常は認められなかった。

結論

総ウィザノライド含有率1.5%のZenroot Ashwagandha製剤であるZENを1日125mg、84日間投与したところ、非慢性の軽度から中等度のストレスを有する成人において、プラセボと比較して知覚ストレス尺度(PSS)および不安尺度(BAI)のスコアを有意に低下させ、気分プロフィール検査(POMS)および睡眠の質(PSQI)を改善し、客観的ストレス指標(皮膚電気反応およびHRV[心拍変動]パラメータ、特に投与14日目)を改善した。血清コルチゾールおよび唾液アルファアミラーゼについては群間で有意差は認められなかった。ZENは安全で忍容性が高く、治療関連の有害事象は認められなかった。

限界

  • 研究対象集団はストレス期間が3か月未満の非慢性・軽度から中等度のストレスを有する被験者に限定されており、慢性的にストレスを抱える人々への一般化可能性が制限される
  • 全被験者においてベースライン時の血清コルチゾール値は正常範囲内であり、これが血清コルチゾールおよび唾液アルファアミラーゼに対する治療効果が有意でなかった理由と考えられる
  • 採血時間を朝の一定時間に標準化したにもかかわらず、日内変動やその他の要因(食事、運動、睡眠スケジュール)がコルチゾール値に影響を与えた可能性がある
  • 著者らは、今後の研究では正常値を上回るコルチゾール値/唾液アルファアミラーゼ値を有し、慢性的にストレスを抱える被験者を組み入れ、より大きなサンプルサイズを用いるべきであると指摘している
このコンテンツはAI(LLM)によって生成されています。正確性には十分注意を払っておりますが、重要な情報については原著論文をご確認ください。
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